開校1年目　奥出雲町立横田小学校

 10月のたたら操業は例年と違って温かいですが、あいにくの雨模様でした。それでも鉧出しの頃には雨もやみ、外にも出ることができゆったりとみんなで見守ることができました。6年生の人数が少なくなる中、ふいごの係が非常に大変でしたので、ブロアと共用しながら炉に風を送りました。そのおかげもあって順調にたたらが進み、炭と砂鉄を何度も繰り返し入れ今までになく大きな鉧が出来上がりました。その重さ３８kg。奥出雲町の６年生の誠実な取組が大きな鉧を作り出しました。本当に貴重な経験をすることができました。関係者の皆様、ありがとうございました。

 たたら体験学習の前日準備が行われました。6年生は、炉づくり、炭切り、鉄穴流しを体験しました。炉を作るためには、粘土をつくらなければなりません。裸足になって舟の中に入れた土を踏んで練っていきます。その練った粘土を直方体のブロックにしていき、そのブロックを積んで炉を成形していきます。今年は、練り方が良かったので、とてもまとまりやすい粘土が仕上がり、ブロックも予定通りたくさん作ることができました。また、たたら操業の原料となる炭を切る作業は、運動公園に場所を変えて行い、真っ黒になりながら大きな炭をのこぎりで切ったり、棒で割ったりしながらちょうど良い大きさにしていきます。炭を１００ｋｇ作るのですが、たたら用の炭についての説明を聞きながら黙々と作業していました。そして、鉄穴流し体験も行いました。みんなが協力して行いましたので、無事前日準備が終了しました。いよいよ明日、本操業です。

 5年生が昨日に引き続いて調理実習しています。今日は、みそ汁です。大根にネギ、油揚げを具にしていました。ていねいにカットし、いりこで出汁をとって仕上げていました。お味はどうだったでしょうか。

「 ほった線から始まるお話」板を彫っていき、できた線から想像できるものを描き、作品にしていく学習です。木版画は彫刻刀を使って彫っていきますが、たまたま彫ってできる線が何に見えるか想像力を膨らませて考えていくので楽しそうに彫っていました。

 今日は2つの委員会が劇を発表しました。掃除を正しくていねいにやってほしいのでそのやり方を劇とその解説でみせてくれたエコクリーン委員会。好き嫌いなく野菜もモリモリ食べてほしいという願いをもって劇を見せてくれた給食保健委員会。 甲乙つけがたい発表でした。あとは全校児童が行動を変えることができるかどうかに着目したいです。

鳥上「みどり会」のご指導の下、鉄穴流し体験をさせていただきました。鉄穴流しに必要な道具をたくさんそろえていただき、山肌を切り崩すところから子ども一人一人が十分体験させていただきました。道具の重さにびっくりの子どもたち。たくさんの水を流してもらい、たくさんの砂鉄を採取することができました。この鉄穴流しが奥出雲の農村環境を作っていったことは先週のリモート授業でも高校生から教えてもらっていました。しかしながら、実際に体験するとほんとうに大変な作業であることを実感できました。このような作業を何百年も繰り返し行いたたらが継承され、田畑が作られていったことに唯々驚くばかりです。

 今日は、低学年でした。朝晩がかなり冷えてきました。体調をくずす子もちらほら。物語の世界から学校が始まり、心が温まります。いつもありがとうございます。